サタンの原因・メシアの意義

④ サタン的性質脱皮の条件

1.天使長が、神の愛をより多く受けていたアダムを愛することができなかったことによって堕落したので、「神と同じ立場をとれない堕落性」が生じた。

それゆえに、この解決策は、天使長の立場にいるカインがアダムの立場にいるアベルを愛して、神と同じ立場をとるべきであったのである。

 2.天使長が、神にもっと近かったアダムを仲保に立て、彼を通じて神の愛を受けようとはせず、かえってアダムの位置を奪おうとして堕落してしまったので、「自己の位置を離れる堕落性」が生じた。

ゆえに、この解決策は、天使長の立場にいるカインがアダムの立場にいるアベルを仲保として、彼を通じて神の愛を受ける立場をとることにより、自分の位置を守るべきであったのである。

3.天使長は自分を主管すべくつくられた人間、すなわちエバとアダムを逆に主管して堕落したので、「主管性を転倒する堕落性」が生じた。したがって、人間がこの堕落性を脱ぐためには、天使長の立場にいるカインがアダムの立場にいるアベルに従順に屈伏して、彼の主管を受ける立場に立つことによって、主管性を正しく立てるべきであったのである。

4.善悪の果を取って食べるなという善のみ言を、神はアダムに伝え、アダムはこれをエバに伝え、エバは天使長に伝えて、善を繁殖すべきであった。しかし、これとは反対に、天使長は取って食べてもよいという不義の言葉をエバに伝え、エバはそれをアダムに伝えて堕落したので、「罪を繁殖する堕落性」が生じた。ゆえに、この堕落性を脱ぐためには、天使長の立場にいるカインが、自分よりも神の前に近く立っているアベルの相対となる立場をとり、アベルから善のみ言を伝え受けて、善を繁殖する立場に立つべきであったのである。

⑤ メシア降臨のための受け入れ基盤造成

たとえメシアを受け入れる条件が整っても受け入れ基盤がなければ降臨できない

メシヤを迎えるための社会的背景はどのようなものでなければならないかというと堕落人間が「メシヤのための基盤」を立てるのは、既にサタンを中心としてつくられた世界を、メシヤのための王国に復帰できる基台をつくるためである。

アダムの家庭や、ノアの家庭を中心とした復帰摂理においては、その家庭に侵入できる他の家庭がなかったので、「メシヤのための家庭的な基台」さえできれば、その基台の上にメシヤは降臨されるようになっていた。しかしアブラハムの時代には、既に、堕落人間たちがサタンを中心とする民族を形成してアブラハムの家庭と対峙していたので、そのとき「メシヤのための家庭的な基盤」がつくられたとしても、その基台の上にすぐにメシヤが降臨なさるわけにはいかない。すなわち、

家庭的基盤の上に降臨させた場合サタンに壊滅されるのは目に見えていた。

この基盤が、サタン世界と対決できる民族的な版図の上に立てられたのち、初めてメシヤを迎えることができるのである。したがって、アブラハムが「象徴的献祭」に失敗せず、「実体献祭」に成功して、「メシヤのための家庭的な基台」がつくられたとしても、その基台を中心としてその子孫がカナンの地で繁殖して、「メシヤのための民族的な基台」を造成するところまで行かないと、メシヤを迎えることはできなかったのである。

 しかし、アブラハムが「象徴的献祭」に失敗したので、これに対する罰として、「メシヤのための家庭的な基台」を造成したイサクの子孫たちは、故郷を離れて異邦の国に入り、四〇〇年間を苦役しながら民族的な基台を立てて、再びカナンに帰ってきたのちに初めて、「メシヤのための民族的な基台」がつくられるようになっていたのである。

これらの暗号解読の条件で聖書を読み解いていこう。

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